大学のサッカーチームで、男子選手にまじって活躍する瑞奈(みずな)と、同じチームに属する彼女の恋人・晴翔(はると)は、優勝すると天皇杯出場資格を得られる大学生向けのサッカー選手権で順当に勝ち上がっていく。
瑞奈と晴翔は、瑞奈が「愛してる、そんな歯の浮くセリフ、絶対に言ってやるもんですか」と平然と口にするほど、チーム内では公認された仲だった。
だが、瑞奈の体調に変化が現れる。病院で検査をしたところ、進行性球麻痺型のALSに侵されていることが分かる。
晴翔は、瑞奈の病気を支えていく決心を固め、瑞奈にそのことを伝える。時に晴翔と瑞奈の心はすれ違いを繰り返すものの、いつしか以前よりも二人の絆は強まっていく。
試合中、何度も挫けそうになる晴翔であったが、瑞奈の存在に助けられ、大会で勝ち進んでいく。
前回大会のペナルティキックでのトラウマを引き摺りながらも、その困難を乗り越え、大会を優勝した晴翔であったが、瑞奈の死を知らされる。最後に晴翔に伝えようとしていた言葉が、『愛してる』であったことを、瑞奈が自身の声を登録した発話アプリをとおして、晴翔は瑞奈の声で知ることになる。